minicondaをインストールして使う機会があり、基礎的なことを調べましたので記録します。
なお、PCはMacのM1ですのでご承知おきください。
Minicondaとは
一言でMiniconda(ミニコンダ)は、Anacondaの軽量版です。
機械学習などの分野でAnacondaはよく使われていますが、これはPython(多分R言語とかも)のさまざまなパッケージが含まれているディストリビューションです。
ディストリビューションは「よく使われるものをセットでまとめたもの」ぐらいに思えば良いでしょう。
MinicondaはAnacondaと比較して、必要最低限のパッケージだけ揃えた版です。
その分大幅に軽量化されていて、一方で足りないものがあればを別途自分で取得しないといけないデメリットもあります。
いずれもパッケージ管理システムのcondaが入っており、内包するcondaで仮想環境を立ち上げることで、同一PC内に異なる環境を(バージョンの違いや依存関係を気にせず)構築できるツールとなります。
Minicondaをインストール
HomebrewでMinicondaをインストールする
ここでは、Homebrewを使用してMinicondaをインストールします。
もしHomebrewを入れていない方は、事前にインストールしてください。
以下のコマンドでMinicondaをインストール
brew install Caskroom/cask/miniconda
brew installが無事できたかを確認する際は、$brew list
を実行しましょう。
Casksのところにminicondaの表記があれば問題ないです。
brew list
> ==> Formulae
> ...
> ==> Casks
> ... miniconda ...
インストールできたら、パスを通します。
~/.zshrc に以下を追記(zprofileでも大丈夫でしょうし、環境に応じてbashの方に書いてください)
export PATH="/opt/homebrew/Caskroom/miniconda/base/bin:$PATH"
パスは環境によって変わると思いますので、ご自身の環境に応じて変えてください。
他は以下のいずれかであることが多いようなので、参考まで。
export PATH="/usr/local/Caskroom/miniconda/base/bin:$PATH"
export PATH="/usr/local/miniconda3/bin:$PATH"
パスが通せたかは、Pythonを実行するとわかるそうです。
python
> Python 3.12.4 | packaged by Anaconda, Inc. | (main, Jun 18 2024, 10:07:17) [Clang 14.0.6 ] on darwin
> Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information.
上記のように、”packaged by anaconda, Inc.” と出ていればOK
元々Anacondaを入れている場合などは少し事情が異なると思いますので、注意してください。
(そういう方はこの記事を見なくてもわかると思いますが)
この後使うcondaコマンドが叩けることも確認しましょう。
公式HPからインストールすることも可能
公式HPから取得したインストーラでインストールすることも可能です。
自分のPCに合ったインストーラをダウンロードし、実行してインストールを完了させましょう。
その後パスを通すのもお忘れなく。パスは以下のようになると思います。
export PATH=~/miniconda3/bin:$PATH
Minicondaを使ってみる
Minicondaはあくまでディストリビューションなので、実際に実行していくのはcondaになります。
よく使うコマンドは以下のとおり。
コマンド | 内容 |
conda list | condaにインストールしているパッケージ一覧を表示 |
conda install [package] | condaに[package]で指定したパッケージをインストールする |
conda create -n [name] python=[version] | [name]で指定した環境名で、[version]で指定したPythonバージョンの仮想環境を作成する |
conda activate [name] | [name]で指定した仮想環境を有効化する |
conda deactivate | 仮想環境を無効化する |
conda env list | 利用可能な環境一覧を表示 |
conda remove -n [name] –all | [name]で指定した環境を削除する(指定環境は無効化されている必要がある) |
作成した環境をactivateしたうえで$conda install
や$pip install
をすることで、仮想環境固有の環境が構築できます。